たまりば

多摩の地域情報 多摩の地域情報八王子市 八王子市

いわきの農業は熱い!

12月20日21日、福島県いわき市に行ってきました。
ボランティアツアーの募集だったので、ガンガン農業のボランティアをしてくるぞ!という勢いだったのですが…
 【農業体験】若手農家がご案内!いわきで“第二のふるさと”探しの旅
というタイトルをちゃんと読めば、ボランティアとはちょっと違うぞとわかったと思うのですが、でもとても楽しい“旅”でした!

6時45分に東京駅近くの鍛冶橋駐車場に集合…朝早いのだけがつらいです…20日の朝の東京駅、そうあの記念スイカの騒ぎがあった朝です!6時20分の時点で既に6,000人の行列が出来ていたらしく、「これから並んでも買えません」と放送が何度も流れていました。

常磐道を北上し、10時過ぎにはいわき到着!真っ直ぐ目的の畑へ、トレードマークの赤いつなぎを着た白石さんが出迎えてくれました。
いわきの農業は熱い!キャベツ畑で、化学肥料や農薬を使わずに育てていることなどの農業への白石さんのこだわりのお話しの他、震災当時の話しも…原発の後、出荷禁止になり収穫のできない畑を見て「終わったな…」と思ったそうです。「作った野菜を食べてもらえる喜び」という基本に立ち、また一から地道な挑戦、つまり、これまで通り、丁寧に野菜を育て、そして、消費者との顔の見える関係をこれまで以上に大切にし、時にはイベントに出たり、SNSなども通して、直接つながることで、いわきの、白石さんの野菜の信頼につなげている取組みを続けているそうです。
【食べて応援チャンネル】で白石さんが紹介されています。ぜひご覧ください!
福島県いわき市 ファーム・白石 https://www.youtube.com/watch?v=YmRK2u8fv9Y

この畑で、良いキャベツは大きく楕円形で固く締まっているとか、良いブロッコリーは大きくて花が締まっているなど、見分け方を教えていただき、さて、収穫のお手伝いと思っていたら…キャベツ、ブロッコリー、ニンジン、ネギを自分の持ち帰る分だけ収穫させていただきました。いわきの農業は熱い!
お昼は、白石さんお友達の吉野さんのお店「華正樓」で、白石さんの作った野菜たっぷりのスープや麻婆豆腐、回鍋肉などをいただきました。この華正樓にはただ野菜を納めるだけでなく、アドバイスをしたり、一緒に試行錯誤したりしているそうです。確かにネギ油は絶品でした!

夜も白石さんのご案内で、いわき駅前の夜明け市場へ参加者全員ででかけました。
夜明け市場は、空き店舗が増えてしまった飲食店街を、震災で営業を継続できなくなったオーナーやいわきを盛り上げたいと集まった起業家たちによる、震災復興を目指す飲食店街です。今では既存の7店舗+11店舗が営業し、地元の方で賑わっています。
この夜明け市場をプロデュースしている松本さん、明日訪れるとまとランドの元木さん、1日1組予約限定のHAGIフランス料理店オーナーシェフで「料理マスターズ2014」の萩春朋さん、喜多方で朝鮮人参を栽培している清水さん、色々な方が参加してくださって、参加者の方々と夜遅くまで、震災時の話し、これからのいわきの話し、農業の話し…などで盛り上がりました。

翌日はとまとランドいわきへ。
いわきの農業は熱い!こちらの社長は農家の方ですが、会社として農業に取組み、多角的に運営をされています。
オランダ方式のトマト畑?です。23,664㎡の大温室に温度湿度、水、肥料もコンピューター管理された5万本のトマトが植えられています。あまりの広さ(東京ドームの約半分)にもビックリですが、この広さを25人のスタッフで管理、会社形式ですから、朝9時から5時まで、日曜日はお休みだそうです。オランダではこうした野菜栽培を大々的に取り入れ、世界第2位の出荷量だそうです。同じ狭い国土、これからの新しい農業が見えた気がします。
ご案内をしてくださった専務の元木さんからは、「今年の福島産のお米の価格が前年比6割です。これでは農家はやっていけません。お米だけでなく、こうしてトマトなど多角的に生産をすることで、地域で補完しあえることを目指しています。」とお話しがありました。
実際に、元木さん、白石さんを中心に、来夏、農業のテーマパークをオープンします。農家と生産者がつながる仕組み作りでもあり、食を通して笑顔を生む場、身近にいわきの農業を知ってもらう事でファンになってほしいという想いがあるそうです。
いわき市の見せる課の職員の方も参加され、「いわきの野菜というだけで、手に取ってもらえない、買ってもらえない」そんな現状を手をこまねいてだた見ているのではなく、独自に検査をして情報を常に開示することに勤めているそうです。農業から始まり、水産、観光へとそのプロジェクトは広がっています。いわきの農業は熱い!
白石さん、元木さんからも「このツアーでいわきに来てほしかった」「話しを聞いてほしかった」等々のいわきの農業のこれからにかける想いについてのお話しがいっぱいありました。
そしてその通り、昼も夜も、私たちを大歓迎してくれていることが十分わかりました。
いわきの皆さんのいわきのこれからを真剣に考え、前向きに行動している熱い想いが伝わってきました。

今回のツアーは、JTBから私は応募しましたが、「東北食べる通信」を発行しているNPO法人東北開墾が企画運営した「いわきで“第二のふるさと”探しの旅」、この会員の方、白石さんや東北開墾とつながっている学生の方たちも多く参加されていました。
食べる通信の会員の方は、「ただ一方的に生産者、消費者の関係ではなく、こちらからも積極的に提案をしていく」姿勢があり、「今回の旅から次のつながりにつなげていきましょう!」との提案があり、既に次が始まっています。
東北開墾の鈴木さんは「ただ観光をするたびではなく、人とのつながりが生まれ、継続的な関係性になるためのトライアルツアー」として今回企画されたそうです。まさに、参加者といわき市民だけでなく、参加者同士の関係性も生まれた今回の旅でした。

いわき市は原発からは30km圏外なので、特に保証はないそうですが、風評被害は大きいですし、津波でなくなった方も400人と聞きます。原発で避難されている方も多く住んでいらっしゃいますし、除染作業に来られている方も沢山おられるそうです。色々な問題を抱えていながら、今回お目にかかった皆さんは一様に前向き!愚痴一つ聞こえてきませんでした。
それどころか、「震災があったからこそ」「震災をきっかけに」という、最大のピンチをチャンスととらえている素敵な方たちばかりでした。
こんなにまちを愛する人が一杯いるいわきの未来はぜったい明るい!と思った今回のボランティアツアー^^;でした。


  • 同じカテゴリー(ボランティア)の記事
     いわき市に行ってきました。 (2013-12-12 18:06)

    Posted by サポート802No.川. at 2014年12月30日05:15

    コメントを書く

    上の画像に書かれている文字を入力して下さい
     
    <ご注意>
    書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。



    削除
    いわきの農業は熱い!
      コメント(0)